執筆者:カンノ
右投げ左打ち。ほぼ真横から投げるサイドハンド投法で和歌山東高校のエースに登りつめた麻田一誠投手について調べてみた。
麻田選手について
麻田投手は滋賀県野洲市出身。そんな彼が和歌山東を高校野球の舞台に選んだ理由は、同校OBで同じくサイドスロー右腕の津森宥紀投手(福岡ソフトバンク)に憧れたからだそう。
もともと「周りにあまりいないピッチャーになりたい」という気持ちを持っていたこともあり、自らの信条が進学先を決める要因となっていたというのだから面白い。
麻田選手の投球術
高校へ進学後もフォームを研究し、模索していった結果、最も伸びるストレートを投げられる肘の位置を発見。現在のほぼ真横からの投げ方に帰着したとのこと。
最速は134キロで特筆する速さはないが、コースに投げ分けることで打者の目先を交わしていく投球術を武器としている。
シンカーを決め球としており、左打者から見ると逃げながら落ちていく軌道となる。
一般にサイドスローは左打者にはリリースの軌道が見えやすく不利になりがちだが、この落ちるシンカーが要所に決まれば、左バッターにとっても非常に厄介な球となりそうだ。
ほかに横にスライドするスライダーやカットボールも投げる。いずれの球種も低めに制球する技術があるので、なかなか大崩れはしにくいだろう。和歌山東高校は守備が堅いので、麻田投手の打たせて取るピッチングは理にかなっているとみる。
転機となった、智辯和歌山戦
2年生の夏までは公式戦での登板がない状態だったが、2021年秋の和歌山大会準決勝・智辯和歌山戦が転機となった。
2021年夏の甲子園王者を相手に、6回3分の1を投げて4失点。「魂の野球」で5対4とチームは競り勝つ原動力となる投球を見せたのだ。
きっかけをつかんだ右腕はその後に行われた近畿大会初戦の八幡商業高校戦を1失点で乗り切り完投勝利。
準決勝までの3試合、計20回3分の2を3失点で収める見事な投球で、チームを率いた。
残念ながら大阪桐蔭高校との決勝戦では失点を重ね、チームも敗れてしまった。だが近畿大会を通して麻田投手が大きく成長したことは間違いない。
大阪桐蔭との決勝戦後、麻田投手は更に勝ち上がるために、もっと下半身を強化したいという内容の発言をしている。敗戦を糧にしてスケールアップしたサイドハンドを甲子園で見るのが待ちきれない!
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