執筆者:イトウ
和歌山東高校野球部について
和歌山東高校は1974年に創立された、普通科のみの県立高校です。硬式野球部が創部されたのが2010年。軟式野球部から移行するかたちでの誕生でした。
その年の4月に、和歌山商業高校を2007年にセンバツに導いた経験のある米原寿秀氏が監督に就任。
翌11年秋の県大会で初勝利を挙げると、13年の夏にはベスト4に進出するなど順調に躍進を遂げ、近畿大会初出場を果たしました。
タガが外れてから、真の実力を見せ始める
なかなか初戦の壁を突破できませんでしたが、昨秋2021年大会で見事初戦を突破すると、強豪を相手に勝ち進み、なんと決勝まで進出!見事、春夏通じて初めての甲子園出場権を勝ち取ったのです。
歴史が浅い野球部ですが、OBには福岡ソフトバンクの津森宥紀投手がおり、今後もフレッシュな選手たちがOBとして加わる予感がします。
和歌山と言えば、智辯和歌山高校と市立和歌山高校の2強がそびえ立つ時代が続いていましたが、完全にそれに次ぐ地位を獲得した感があります。
昨秋の県大会の準決勝では智弁和歌山高校を下しており、万事力をつけての近畿大会でした。
近畿大会1回戦で八幡商業高校を3対1で下すと、順々決勝では優勝候補の京都国際高校を3対2の接戦で退けるなど、その充実した力を示しました。
準決勝の金光大阪戦では中盤に打線が爆発し、7回コールドの8対1で圧倒。決勝では王者・大阪桐蔭に敗れたものの、全国クラスの野球を高校野球ファンにアピールできた大会だったと言えるでしょう。
エースとして一本立ちした右サイドハンドの麻田一誠投手を擁し、4試合でエラー2個と堅い守備を武器に戦うスタイル。
準決勝までの3試合でわずか4失点と、接戦をモノにする力は折り紙つきとなっており、甲子園で旋風を巻き起こす可能性は大いにあり得るでしょう。
麻田選手の記事はこちら
魂の野球
チームスローガンは「魂の野球」。初出場ながら掲げる目標はベスト8。強豪に揉まれたことでチームの士気は更に高まっており、和歌山県のレベルの高さと層の厚さを私たちが改めて実感する日も近いのかもしれません。
最後にプチ情報です。
和歌山東高校に硬式野球部ができた当初はベンチやネットなどの設備がなく、グラウンドには雑草が生い茂る状態だったそうです。
そうした中でのスタートから、長年の努力の積み重ねが昨秋の結果に結びつきました。今では練習を見学に訪れる指導者の方が増えているとのこと。
雑草から聖地甲子園へ。努力の継続がもたらしたサクセスストーリーは、多くの高校野球関係者の注目も集めています。
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