金光大阪高校の注目、古川温生選手を勝手に調べてみた 第94回選抜高等学校野球大会出場

甲子園解説

執筆者:カンノ

金光大阪高校のエース、古川温生(ふるかわ・はるき)選手について調べてみた。

古川選手の特徴

170センチ70キロ、右投げ右打ち。“ザ・ピッチャー”と思わず言いたくなる、お手本のような投球フォームから最速141キロのストレートを投じる。

絶対の自信を持つ横に曲がるスライダーを武器とし、そこに新たに覚えたというカーブが加わる。球の切れ、緩急など、総合力で勝負するタイプであり、三振が奪える魅力的な投手だ。

茨木市立東中学校から大阪の金光大阪高校に進学した古川投手は、ある元プロ野球選手と運命的な出会いを果たす。金光大阪高校OBで元中日ドラゴンズのエース・吉見一起氏だ。

2021年に学生野球資格を回復した同氏に、横井一裕監督が特別コーチを依頼し、現在は月に一、二度の割合で母校の選手を指導しているという。

「吉見一起」といえば、精密機械と呼ばれたコントロールを駆使して最多勝や最優秀防御率なども獲得した投手。

中日ドラゴンズにとどまらず、セ・リーグのエースと呼べるような存在だった。

吉見コーチの影響

おかれている立場や年齢は違えど、古川投手と吉見氏に共通している部分は、チームのエース・大黒柱であること。吉見氏からは技術論だけでなく、エースとしての心構えや投球論をアドバイスされたそう。

横井監督は古川投手の成長について「先の状況を考えて投げられるようになった」と述べている。

目の前の打者に力一杯投げるだけでなく、チームが勝つため、完投するためにはどうすればいいかなど、エースとしての投球を体現できるようになっている。

それは昨秋の近畿大会で結果として証明された。

初戦の高田商業高校戦では11奪三振で、5安打完封勝利。準々決勝の近江高校戦では6失点したものの粘りの投球で9回を投げ抜き、7対6での大逆転勝利につなげた。

たとえ失点してもガクッと崩れるのではなく、試合を壊さずに投げるのもエースの投球の投球だ。

古川選手の総合力が凄い!

ここで小ネタをひとつ。今センバツ出場決定校中で、投球回80回以上の投手の1試合平均の奪三振率が最も高かったのが、古川投手なのである。9回換算の1試合平均が10.21(97投球回で110三振)という素晴らしい数字を叩き出した。

冒頭で紹介したように、決して剛速球や魔球のような変化球で勝負する投手ではない。コントロールやボールの切れを含む総合力が魅力の選手だ。

吉見氏による指導効果はもちろんだが、古川投手自身も得意のスライダーの変化にバリュエーションを加え、カーブで緩急をつけるなど工夫を重ねている。そうした成果がドクターKを生んだのだと思う。

11月に行われた明治神宮大会をインターネットで観戦し、全国の打者のレベルの高さを再認識した模様。新しい球種を増やしていきたいと語っていた。

1球でも試合で今までになかったボールを投げると、打者は「またあの球が来るのではないか」「データにはなかった」と考えが頭をめぐり、自分のペースを乱してしまう。

そうなると元々の得意球のスライダーに余計に手が出てしまうというような波及効果も期待できる。

センバツで古川投手の試合を観る機会があれば、スライダーやカーブ以外の球種を投げているかどうかを探ってみるのも面白いだろう。

あるいはフェイントで、ストレートで三振の山を築いているかもしれない!ドクターKの投げる試合を楽しみに待ちたい!


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